広島市を中心としたエリアのラーメン事情を一方的に執筆

関白

広島県呉市本通2-2-4
月~土
11:30~14:00 17:00~22:00
日・祝
17:00~22:00
定休日 不明

呉界隈の事情通も推奨する名店、すなわち関白。大河ドラマ風に言えば関白殿下であり、本年は竹中直人となるのだが、その関白というよりはさだまさしの『関白宣言』の方がテイストとしては近かろう。

店は麺屋というよりジンギスカンなどの肉分野のカテゴリーであるが、ここは名物の『テール麺』以外に選択肢はあり得ない。テール麺➕セット注文で呉の底力を全身で受け止めたい。

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冒頭でさだまさしに触れたが、フェミニズムの暴風が吹き荒れる今の時代であれば『関白宣言』のリリースは実現不可能だったろう。当時ですら女性団体が騒ぎ倒したと伝えられるが、今の時代でこれをやれば、某国経由でアメリカ議会にまで波紋が広がりかねない。国内では朝日と毎日が狂喜乱舞し、圧力団体や鬼女らによってユニバーサルが血祭りにすらなりうるわけだが、そんな風潮どこ吹く風で、前世紀より関白はここにあり続ける。

 

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と、見ればテール麺の登場である!

風貌は簡素であるな。それにしてもテール麺とは一体何か?普通に考えればテールスープとラーメンの合成であるが・・・口に含めば、果たして、そうであった。テールスープだからパンチは無い。洋風っぽいスープの中に中太の麺が鎮座しているもの。ラーメンというカテゴリーの中においては異色であり、異端的マイノリティ感に胸が高鳴る。

牛テールだから当然豚骨のようなもわ〜っと芳香湧き上がる感じでは無いが、あっさりさっぱりとした副食っぽさが異例の展開で興味深い。口に広がるのは調味料による直接的な味覚ではなく、ダシによる間接の美学。味の本体、本道がどこにあるのかをじっくり探していってようやくたどり着く深み。太く丸く、ラーメンとして捉えると物足りなさすぎるほどのサラリとした感覚は、新たな出会いとして静かなる鮮烈である。
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テールスープというと洋食っぽい印象で有るが、ルーツは西洋のみならず、韓国や、国内であれば牛の産地(宮城とか)でも食べられていたそうで、本来は使い道の少ない余った部位である尾っぽを、苦心の長時間煮込みにより活路を見出したという背景のようだ。

で、その奥ゆかしきテール麺であるが、一瞬首をもたげた『物足りない印象』は否定できないわけだが、麺が強いコシで、ちょっとしたうどん。味覚、嗅覚による入力が控えめな一方で、食感的には強力である。

と、見ればレモン汁がレモンそのままの形で提供されているではないか!!

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これを愚直に一挙投入・・。

と、この風味をCM風に言えば初夏の風。清涼感が味覚を狙撃するサプライジング。ここでテールのダシの太さが生きるわけで、背骨がしっかりしているからこそ酸味が活きる。熱々ながらもどこか冷麺と通づる涼やかさがあり、何を喰っているのかよく分からんが、いい感じなのである。

そういえば随分前に先人より『絶対にレモン汁は入れるな。味が崩れる』と忠告を頂いていた事を思い出す。確かに味は崩れたが、崩壊から新たな展開が芽生えるから、これはこれで良しとしたい。

そんな中、見れば大将がカウンター向こうで仕込み前のテールをぶつ切りにし始めるものだから、ここに至ってこの臨場感は尋常ではない。硬くて喰えないどうしようもない食材、テール。それを時間をかけて煮倒し、そこから滲み出すほのかな旨味こそここでの真髄。関白殿下の偉業と評してもよろしかろう。思えば、私が初めてすっぽんの生き血や動いている心臓を喰らったのも呉であったし、蛙の足を平らげたのも呉であった(そこの大将は自ら川にもぐってオオ●ンショ●ウオを捕獲、一部の常連にだけ&%#$していた犯罪的な猛者であった)。呉の街の何と奥深いことか・・・。

大将がばっさばっさとテールをシバいているのを横目に、気がつけばテールスープをぐばぐばと飲み干し、通常とは別ジャンルの充足を得て快楽とするのであった。ここはテール麺のほかにもテールうどんなどもある上、今では貴重な『豚足を出す店』としても敬愛の念が芽生えるもの。さだまさしの関白は数年後に失脚するわけだが、呉の関白においては今後も現役で男の本道を歩んでいく事だろう。往年の軍港都市の、ある種の奥底の知れなさが垣間見える秀逸な名店であった。

★7.5

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ノーコメントこれから頑張れ発展途上まだまだイケる並まあ良いのでは?なかなか美味いねこれは美味い!!広島最高峰広島の誇り★
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ご意見番の声を聞け!

  1. 今は大阪在住ですが、呉に居た時は子供の頃から関白でホルモン煮やテールうどん、ラーメンを食べに行ってました。中でもテールラーメンのスープのコクや旨味は忘れる事ができません、私の中でここ以上の味の深いラーメン食べた事ありません、UPしてくれた方ありがとうございました、懐かしくてまた行きたいです!

貴殿の声を聞かせてくれ!

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