広島市を中心としたエリアのラーメン事情を一方的に執筆

珍竹林

珍竹林 庄原
広島県庄原市新庄町82-2
11:00~20:30
休憩なし
お客さんが途切れたら適当に休むらしい
定休日 月曜日

備後庄原駅からメインストリートを南下、庄原インターチェンジを過ぎてから1、2分程度か。高速高架下近く、道路の 右側のに時代を見誤りそうなプレハブがポツンとある。見れば知る人ぞ知る『池戸道場』を髣髴とさせる風貌において、『珍竹林』と書かれた赤の暖簾が劇的にはためく。これは強襲するしかない。

店内は外観から想像するより広く、人のよさそうなおばちゃんが明るく出迎えてくれる。メニューは味噌、塩、醤油の三種の神器で、超古典のノスタルジアが土地柄とリンク、第六感を刺激してやまない。他にもカレーラーメンなる飛び道具が健在だが、大人は初対面ではアブノーマルに踏み込まないもの。よってここは無条件で『しおラーメン』のオーダーとなった。

メニュー

それにしても古い。聞けば今年で20周年らしく、まだまだ日本経済がイケイケドンドンで桃春を謳歌していた残光期までさかのぼる。が、プレハブ自体はどう見てもさらに十数年古く、おそらくは土建関連の何かに使用されていたものを再利用したのだと思われる。

ヒバゴン

かつて大型猿の化け物が出没していたほどの豪雪極寒エリアにおいて、真冬の気候には到底耐えられなさそうなボロ物件であるが、気候穏やかな本日においてはそれなりの哀愁としなびた情緒がなかなかよろしい。

塩らーめん

というわけで、若干長めの6.10.1、備北のプレハブに『しおラーメン』の到着となった。

もっさり積み上がったネギ盛全力の風貌は十日市の『寿楽亭』を彷彿とさせる。ネギもっさりの系譜では『ひよこ』や『きよちゃん』、『ザ・ラーメン』などあるが、当店はチャーシューもまったく見えないネギ独壇場で、しかしどことなく女性的な奥ゆかしさが艶美。これは経験上かなりいい思いができそうな予感である。

躊躇不要で一口目。

『ブラヴォ…』

これはいい。いまどき珍しい平の細麺で、口当たりはすごぶるよろしい。麺自体に若干の塩分が内包され、そうめんのような口当たりながらも存在感は強固そのものである。フェトチーネのようなまとわりつく感じがとても妖艶で、しかしあちらのようにはクドくない。食感としてはNissinカップヌードルの『あの感じ』に近いわけだが、当然ながらインスタントのジャンキーさはなど皆無である。

『しおラーメン』ながらもしょっぱさは抑制されており、しかしマイルドすぎずに確固とした芯がある。直近の塩ラーメンと言えば『麺屋広島弐番』や『麺屋Ichi』、『一白』があり、どれも高品質の提供で私を喜ばせたものだが、当店はそれらの名手らのさらに上を行く。

ネギとスープ

塩ラーメンで塩分を抑えると一気にパンチがなくなりそうだが、当店のそれは減塩による貧弱さを一切感じさせない。その分、麺の塩っけで脇をガッチリ固めており、さらにスープには鶏ガラ由来の程よいボディ・そして臭みを封じながらも強靭な通奏低音を担う豚骨の配役が当店の真髄。オールド世代の広島ラーメンは基本的に守り主体の迎撃系で、バランス感覚こそ命と言えるが、当店においては攻め6.5:守り3.5の武田系で、この展開はやはり『寿楽亭』とかなり近い。まさかこのような山間部で名店のドッペルゲンガーに遭遇するとは思いもよらない出来事である。

チャーシューとスープ

ここまででも優秀だが、さらに喜ばしいのは隠匿されたチャーシューの存在だ。これだけネギをもっさり盛られた下には、なんとも肉厚なチャーシュー2枚がそっと横たわっており、これは迷彩でカモフラージュされた九五式戦車。思わぬ遭遇戦にアドレナリンとエンドルフィンが噴出。心身ともに歓喜の展開に至ったわけである。味はかなり淡白で、塩の効きすぎていないラーメンの中においては若干の物足りなさが残るも、他のメニュー(味噌や醤油)とのバランスもあるからお店も苦労して見出した懸命な落としどころなのだろう。カタめに茹でた塩豚系で、歯ごたえがなかなかタフであったが、冷静に判断すれば中の中上あたりだろう。

ネギ

ネギは依然としてアクセントとなり、超良質の麺を援護射撃してやまない。名店はこういう脇役たちが重要な役割を果たす点でも共通するな。

むさぼった麺は数瞬でなくなり、仕方なくスープ単品で堪能する。前出の麺屋広島弐番や麺屋Ichiがかなりしょっぱかったのに対し、こちらは無理なく飲み干せる塩分で、それでも不足感が皆無だからこの円熟こそが年の功であろう。

聞けばなんと麺は自家製で、さらにはスープもチャーシューも自家製だという。まあ後者2つは普通、どの店でもそうだろう。

後味も軽やかで食後感は上々であった。 是非とも再訪したい。

★9.5こ

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ノーコメントこれから頑張れ発展途上まだまだイケる並まあ良いのでは?なかなか美味いねこれは美味い!!広島最高峰広島の誇り★
投票数 59 , 得点平均: 6.97
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ご意見番の声を聞け!

  1. 最近あっちこっち訪問しております。

    庄原市に仕事で行く事はあったのですが、市役所前の「風龍」ばかり行っていました。
    ここの「ベトコンラーメン」はそこそこ好きです。

    で、珍竹林に寄らせていただいたのですが、事前情報から「塩ラーメン」を選択。
    周囲の方は味噌が2人、醤油が2人、塩が2人だったのでバランス良く好まれているのでしょう。
    カレーやワンタンを注文される方はその時はいませんでした。

    先客がいながらも着丼までは3分も掛かりませんでした。
    手際は大変良かったです。

    個人的には「塩」はそんなに食べないので拘りはありません。
    スープを飲んでみると、そんなに塩っ気が強くなくマイルドで飲みやすい。
    麺は・・・
    なるほど、平打ちであり細麺なんですね。
    そして麺自体も長めなんだなと思いました。
    ただ、本日は柔め?だったのでコシはさほど残っていませんでした。
    ちょっと私には微妙な麺だと感じました。

    ネギについては不揃いな切り方で食感が強く存在感があります。
    これはスープと一緒にいただくと大変美味。
    気持ち程度のネギだったら、スープがここまで美味しく感じなかっただろうと思います。

    チャーシューは硬めで食べ応え十分。
    味も丁度良く、「薄い・辛い」は全く感じませんでした。

    んっ?カウンター上に「紅ショウガ」が常備されている。
    イメージでは豚骨には「紅ショウガ」ですが、ここでは何ラーメンに入れるのだろう?
    スープも鳥系なのであっさりしているし・・・
    実は「紅ショウガ」が好きなのでちょいと入れましたが味が変わりすぎるので良くなかったです。

    お母さんは優しそうで常連さんとは親しげに接しておられました。
    お父さんは寡黙な方の印象。
    本当に歴史を感じるお店でした。
    再訪してみたいですね。
    取り敢えず「醤油」と「味噌」まではいただいてみようと思います。

  2. ここのチャーシュー激ウマ

    カレーラーメンというのもあるらしいが、それはまだ未チャレンジ。

    塩は管理人が言う通り大当たりだと思う。

  3. ラーメンはさておき
    ここのお冷やばいです。
    冷水機の水の出口は、赤カビやらヌメリがべったり
    手持ちのお冷のポットも、ヌメリが……
    洗ってないんでしょう。

    アレを見てお冷飲めませんでした。

    衛生的に問題あり。

    1. 常連は違う容器からもらったり栄養ドリンク貰ったり
      サービスでただでおでんもらったりしてるんで
      そんな細かいことは誰も気にしてないけど、
      気になるなら直接言ってあげたらどうかな。
      お母さんはは衛生にも配慮してるけど大将はあれなんで。

  4. 塩ラーメンが絶品。

    そしてお勧めはプラス100円のご飯。
    プラス100円だけでご飯とおかずを色々出してくれる。

    そしてこの店のお母さんがとにかく癒し系。
    笑顔でニコニコ出迎えてくれる。

    塩ラーメンもいいが、この店のお母さん逢いたさにまた来てしまう客は多いと思う。

  5. 味噌は無いわ、味噌汁かよ
    県北の味噌はどこもクソだな
    マズくて食えません

  6. 塩チャーシュー絶品でした。本当に旨い。親父さんは無愛想だけど、味にはこだわりがあるんだろうね。スープも麺も手作りで、細麺もこしがつよくて旨い。チャーシューもネギもとても良いものを使ってるんじゃないかな。個人経営の店で跡継ぎも居ない老夫婦経営のラーメン屋なので、あと何年店を開いてくれるのか心配になる。

  7. しょうゆはそこまで美味しいと思わなかったが、
    塩は絶品だった。
    さらに、100円プラスでご飯を頼むと、
    それなりのおかずまで突いて来るサービスっぷり

    県北屈指のラーメン屋だと思います。

    次は味噌にチャンレンジします。

  8. 塩は表面の脂が少し気になったが許容範囲。
    絶妙なバランスでネギのアクセントが効いた。
    味噌は殆どの人が頼んでいた。
    味噌汁の方が近い感じだがしっかりコクがある。
    特筆すべきは細平打ち麺。伸びに強くしっかりコシがある。
    長く絡む為食べにくいのが難点…
    庄原に来る機会があれば是非よってみてください♪

  9. ここは私が22年前に三次へ転勤した時、当時の部下がケガで入院し、
    私が代わりに営業に出たときに見つけたお店で一口食って「旨い!」
    と感激した思い出があります。今も県北に行くと必ず立ち寄る店です。
    私の後輩や同僚もみんな「旨い!」なので間違いないでしょう。
    店主は県北では有名な『ひさご』で修業したと聞きました。裏メニューで
    ねぎ大盛りにしたらこれでもかというくらいはいっています。最近行って
    いないので久しぶりに行きたくなりました。20年前、うちの営業車をずらりと
    並べてみんなで集合していた時代が懐かしくなりました。

貴殿の声を聞かせてくれ!

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